地域の話題

ドローン 災害救助に導入 松本広域消防局 建物事前調査にも

 松本広域消防局は21日、上空からの撮影を目的とした無人航空機(ドローン)の運用を始めた。芳川消防署神林出張所と本郷消防署山辺出張所に1機ずつ配置する。操縦は指揮支援隊(18人)が担い、災害時に現場での情報収集や行方不明者の捜索に用いるほか、災害時以外も訓練や消防活動計画づくりに必要な建物の事前調査などに幅広く活用していく。

 導入されたドローンはDJI社製のマビックプロプラチナ(一式約35万円)2機で、機体は折り畳むと横8センチ、縦20センチとコンパクトなため持ち運びやすい。操縦するコントローラーとの伝送距離は約4キロで、高度約150メートルまで上昇できる。
 松本市渚1の局舎で同日に運用開始式を開き、ドローンを飛ばす際に携行する国土交通省東京航空局からの許可・承認書の写しを、百瀬渉消防局長が芳川消防署長と本郷消防署長に手渡した。百瀬局長は「近年の災害は大規模かつ複雑化しており、現場の情報収集は消防活動を左右する重要な任務となっている」と述べ、有効活用に期待していた。
 近くの渚消防署訓練地でデモ飛行も行われ、指揮支援隊が高さ約15メートルまでドローンを上昇させ、カメラの性能などを披露した。山辺出張所の指揮支援隊の武田浩明さん(47)は「上空からの映像で活動している隊員に的確な情報提供ができるよう、事故のない運用を心掛けたい」と意気込んでいた。
 山岳遭難などの捜索活動や災害時の救助活動を除き、人口密集地などの飛行禁止区域でドローンを使うには許可・承認が必要だ。松本広域消防局は情報収集や事前調査、訓練でもドローンを使えるようにと昨年8月から指揮支援隊18人が飛行訓練などを積み、東京航空局に申請していた。
 県内では、平成27年に上伊那広域消防本部が初めてドローンの運用を始め、松本広域消防局は千曲坂城消防本部、長野市消防局、飯田広域消防に続いて5番目となる。これまで崖下や災害時に寸断された道路など、立ち入りが困難な場所での状況確認や、鎮火後の火災の原因調査などに使われたという。