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地域史に光あてる殿村遺跡 松本で報告・講演会

 松本市教育委員会は20日、同市会田の市四賀支所ピナスホールで、「殿村遺跡とその時代Ⅸ-平成30年度報告会・講演会―」を開いた。平成21年度から四賀地区で調査が行われている中世の寺院跡・殿村遺跡についての報告と専門家による講演があり、約100人の住民が地元の史跡について学んだ。

 文化財課の竹原学係長が、北東にある虚空蔵山を中心に里まで広がった宗教空間を構成する遺跡の一つだということが分かった、と報告した。「地域の忘れられた歴史に光を当て、他の史跡を見直す契機になった」と遺跡の意義を語った。
 講演では、京都国立博物館名誉館員の久保智康さんが古代~中世の山寺について解説した。殿村遺跡と虚空蔵山の間にある岩井堂や無量寺といった平安時代からあるとみられる山寺を基軸として、虚空蔵信仰が広まったという独自の説を紹介し「謎が多く想像が広がる。ぜひ地元の歴史を調べてほしい」と呼び掛けていた。
 殿村遺跡に関する報告会と講演会は、地域住民に遺跡の保存や活用法について関心を持ってもらおうと、平成22年から毎年地元で行われている。