政治・経済

水道の自動検針 実証実験へ

 松本市上下水道局と水道・ガスメーター開発・製造・販売の東洋計器(松本市和田)は9日、水道使用量をチェックする検針業務の自動化に向けて、携帯電話の通信網を活用した「スマート水道メーター」の実証実験を行うと発表した。通信機器をメーターに取り付けて検針データを自動で上下水道局に送る仕組みで、検針員に頼らない検針業務の効率化や、積雪で地下埋設のメーターが検針できない「難検針」の解消などが期待される。

 東洋計器がKDDIの協力を得て開発した通信機器を使う。低速通信・低消費電力で広い通信エリアがカバーできる通信規格「LPWA」の「LTEcat.M1」方式を利用した実証実験は、国内で初めてという。
 実証実験は今月下旬から3月末まで約2カ月間の予定で、入山辺三城町会と奈川地区の各10戸、市役所の本庁舎と東庁舎、市奈川支所の計23カ所で行われる。機器の設置費用や1戸当たり月額100円程度の通信料は東洋計器が負担する。
 実証実験では、水道メーターの通信機器から1時間ごとに検針値が送られ、既存の通信基地局を経由して和田のスマートセンターが受信し、上下水道局にエクセルデータとして送られる。人的検針と自動検針による数値を比較し、気象条件による通信状態も調べて有用性を確かめる。
 検針業務は現在、市の委託を受けた業者の検針員が各戸に2カ月に1回出向いて使用量を確認しており、検針業務分の委託料だけで年間約5000万円かかっている。スマート水道メーターが導入されれば、業務の効率化や難検針の解消が期待されるほか、漏水の早期発見や、水道使用量の異変に基づく単身高齢世帯の見守りサービスなどにつながる可能性もあるという。
 上下水道局で9日に記者発表があり、征矢野伸一局長は「実験結果や他都市の状況を基に導入に向けた研究を進める」と述べた。東洋計器の土田泰正副社長は「国内初の実証実験。今後どう活用するか考えていく必要がある」と説明した。

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