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小日向神楽を信大生学ぶ 松本あめ市で披露へ

 信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野の濱崎友絵准教授のゼミ生12人は、松本市三才山の小日向地区に伝わる「小日向神楽」を学んでいる。小日向神楽は後継者不足で一度途絶えたことがあり、神楽の保存会が15年前に再興させた。「松本あめ市」で13日に保存会と学生たちが一緒に神楽を披露する予定で、学生たちは神楽の技術だけでなく、保存会の伝統芸能の継承に懸ける思いも学んでいる。

 日本の伝統芸能を学ぶ授業「芸術コミュニケーション発展演習」の一環で、2、3年生が神楽を学んでいる。三才山小日向神楽保存会の柳澤和也代表(30)や会員から、移動する道中に演奏する「囃子」3曲を中心に手ほどきを受けている。
 学生たちは、伝統芸能ならではの「口頭伝承」という手法で学んでいる。「口頭伝承」は楽譜などを使わず、口で「トロシャリ、トロシャリ」などと笛の旋律を歌って伝え、その旋律を繰り返して歌うことでメロディーを覚える。学生たちは柳澤さんの歌を聴き、指の動きなどをまねて、しの笛を覚えている。
 小日向神楽は後継者不足で、昭和59年から20年ほど途絶えていた。授業では柳澤さんらが、神楽を再興させた経緯なども伝えている。ゼミ長の宮田紀英さん(21)=3年=は「授業の枠を超えて途絶えかけている伝統芸能について記録を残したい」といい、「この経験を生かして、伝統芸能の再興の手伝いをしたいという気持ちが芽生えた」とほほ笑む。
 柳澤さんは「保存会以外のメンバーで神楽をやるのは初めてでこちらも刺激になる」と語り、あめ市を楽しみにする。本番は参加者で羽織物をそろえる予定で、「できるだけ多くの人に神楽を体験してもらい、楽しさを広められたら」と願っていた。
 小日向神楽は13日午前11時半からMウイング前、午後1時から四柱神社境内、午後2時半から中町・蔵シック館近くで披露される。