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塩尻・平出博物館で縄文のイノシシ土器を公開

特別展示されたイノシシの獣面把手(有明山社遺跡出土)
 今年の干支の「亥」に合わせて、塩尻市立平出博物館のロビーに4日、イノシシを模した太古の遺物が特別展示された。縄文土器の口縁部を装飾したと考えられる「獣面把手」だ。イノシシは古くより人々の生活に密着し、多産の象徴であったとも考えられており、同館は「先人が家族や集落の繁栄を願ったものかもしれない。多くの市民に見てもらいたい」としている。  
 塩尻市洗馬岩垂の山ノ神遺跡と松川村の有明山社遺跡から出土した獣面把手が並んだ。いずれも高さ6センチ程度で、突き出た鼻や顔側面についた目がイノシシをほうふつさせる。約6000年前の縄文前期後半の遺物で「把手」といっても持ち手の用途はなく、土器の縁に飛び出すように施された装飾だったと考えられるという。  平出博物館には他にも複数の獣面把手があり、イノシシを思わせるものが多い。小松学館長はイノシシが狩りの対象だった可能性に触れ「縄文の人々にとって必要不可欠な動物だったのでは」と話す。一度にたくさんの子供を産むイメージも重視され、幾度となく土器のモチーフになったと推察していた。  ロビーには1月いっぱい展示する。その後も常設展示室で見学できる。

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