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情操教育 ミャンマーで グローバルサポート信州

 ミャンマーで平成26年から学校建設の支援を続ける中信地区の市民団体・グローバルサポート信州(GS信州)は「ハードからソフトへ」を合言葉に、新たな教育支援を始めた。これまでに2校の学校を建設したが、会員の高齢化で資金集めが難しくなり、民主化が進むミャンマーの物価の上昇もあって建設費用の捻出が困難になったため、現地の子供たちの情操を育む支援に切り替えた。昨年11月下旬に会員らがミャンマーを訪れた際にはけん玉やコーラスの披露などで交流を深めており、会員の米倉逸生さん(70)=松本市蟻ケ崎1=は「継続することが一番大事。身の丈にあった支援を続けたい」と話している。

 GS信州は洪水で流されたミャンマー中部イエーレー村の学校を26年に再建、29年には同国中部ニャウンワイ村に僧院学校の分校を建てた。2校とも都市部から離れた村部に位置する。今回は会員ら8人でこの2校を訪問し、松本地域の住民・団体からの寄付などで賄ったけん玉約120個を持参して、男性コーラスグループのメンバー4人も同行して子供たちと交流した。
 GS信州によると、ミャンマーの公立の学校では音楽教育のカリキュラムがなく、子供たちがコーラスを聞くのは初めてだったという。「かえるのうた」を現地の言葉に訳して全員で歌い、コーラスメンバーとして初めてミャンマーを訪れた高山拓郎さん(68)=松本市島内=は「子供たちの目が輝いていた。自分たちの歌がどう伝わるか心配だったが自信になった。また行きたい」と笑顔を見せる。
 学校がある村はインフラ整備が不十分で、暮らしも裕福とはいえないという。ただ、会員らは「貧しさを感じなかった。文化も違い、日本の尺度で考えてはいけない。子供たちと同じ目線で接することが大切で、学ばされることが多かった」と声をそろえる。
 今後はコーラスなどを取り入れた学芸会や運動会、修学旅行などを通して交流を深めたい考えだ。会員の忠地繁治さん(71)=安曇野市豊科=は「モノ、カネの支援だけでなく、子供たちの原体験として記憶の片隅に残る交流を続け、将来の多文化共生につなげたい」と期待している。

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