連載・特集

2019.1.11みすず野

 「飴市の風荒れて星晴れにけり」。女流俳人の小林貴子さん(松本市)が、本紙連載の「季語って楽しいⅡ」で以前、松本のあめ市にちなみ、上原山川のこの句を紹介していた。山川と言えば、知る人ぞ知る子規派の俳人◆安曇郡花見村(現松本市)に生まれ、和田村(同)の上原家に迎えられ、和田高等小などの訓導(先生)だったが、肺結核を患い、退職して上京、療養中に正岡子規に師事した。帰郷後、島内小校長を務める一方で俳誌を創刊、明治俳壇の先駆者の代表格として活躍した。浅間温泉の神宮寺境内などに句碑がある。かの上原良司は山川の孫だ◆さて、商都松本の新春を彩るあめ市が、明日、あさって中心商店街で開かれる。一番の呼び物は「塩取り合戦」。武田信玄方か、上杉謙信方か、勝敗はいかに。戦国時代が終わって、城下町松本の道筋が整えられ、宮村天神(深志神社)の神主が正月11日、道筋で塩を売り出したのが塩市の起源という◆やがて、飴を売る露店が軒を連ねて、「飴市」と呼ばれるように。伝説に基づく塩取り合戦は昭和61(1986)年から始まった。活気をもらいに街に繰り出しますか。

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