政治・経済

食肉公社 移転・統合を検討

 中信地区唯一の民間の食肉処理施設を運営する長野県食肉公社(松本市島内)は18日までに、島内にある工場を移転して県内の他社の処理施設と統合する方向で関係機関と検討していく方針を固めた。豚や牛の処理頭数の減少や施設の老朽化が理由で、移転・統合の場所や時期は未定だ。今後、県や関係団体と具体的な協議に臨む考えだ。

 昨年12月に社内で今後の経営展望や施設のあり方の検討を始め、今月13日の取締役会で方針を固めた。
 平成29年度のと畜実績は、10年度の公社発足当時に比べて豚は34・6%減の7万58頭、牛(馬も含む)は55・6%減の4052頭だ。廃業による畜産農家の減少や「和牛」人気で県外への販売シフトもあり、経営状況が厳しくなると想定する。法改正に伴う食品衛生監理の国際基準「ハサップ」に対応した環境整備は必要最低限にとどめる。
 同社は全国農業協同組合連合会県本部を筆頭株主に、松本市を含む3市16団体が株主で、資本金は4億6988万円。現在従業員は33人。昭和55年の創設で、平成10年に松本、飯田、長野の各食肉公社・センターが合併し、松本と飯田の2工場体制を経て、27年4月に松本1カ所に集約した。
 県産ブランドの販売力低下を防ぐためにも、県内消費者への食肉供給基地の機能を残すのが「社会的使命」(同社)という。県内には牛・豚の食肉処理施設が中野市と佐久市にあり、27~29年度には1施設への移行も視野に検討されたが、当時は話がまとまらなかった。長野県食肉公社の依田秀樹社長は「関係する行政も含め新たな運営体制の枠組みを構築できるよう協力をお願いしたい」と話す。

連載・特集

もっと見る