政治・経済

合併5地区に新行政無線

 松本市の合併5地区で、防災行政無線の新システム「同報系デジタル防災行政無線」への移行作業が進められている。5地区の防災行政無線は旧システムで、地域のお知らせ放送も受信する戸別受信機や防災ラジオは平成の合併前の名残ともいえるものだったが、電波法では平成34(2022)年11月までに新システムに移行する必要がある。波田は先月から新システムに切り替わり、梓川は今月20日から運用する。四賀、安曇、奈川も来年度以降、新システムへ順次移行する。 

 新システムは市街地北方の芥子坊主山に中継局を置き、受信可能な地区の全域に防災に特化した情報をデジタル無線で発信する。各家庭の戸別受信機は不要(公共施設や避難所、福祉施設には置く)になり、屋外スピーカーが増設される。波田地区は24基から31基に、梓川地区は19基から40基に増える。
 松本市は合併地区以外で平成24~26年度に切り替えていたが、合併地区については旧町村がそれぞれに導入していたため、アナログかデジタル、あるいは受信機などがまちまちだった。新システムへの事業費は梓川と波田の両地区で約4億1500万円だった。
 残る四賀、安曇、奈川については、山間部にあって芥子坊主山から直接電波を受けることができない。このため、ケーブルテレビの回線を使った個人宅での受信や、携帯電話の電波を使った屋外スピーカーの放送などが検討されている。
 旧システムでは行われていた地域の行事などの案内がなくなることから、長年慣れ親しんだ高齢者を中心に「従来通り続けてほしい」という声もある。これらに対し市消防防災課の牛丸公文課長は「住民の命を守るための防災に特化したシステムなので、ぜひ理解してほしい。屋内にいて聞こえにくかったら窓を開けてほしい。災害時は最大音量で情報を流す」としている。