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地下水情報 図面や模型に 安曇野市 出前講座で活用へ

 安曇野市は、地下水の大切さを学ぶ出前講座、出前授業の教材を充実させる。国土交通省が行う平成30年度水基本調査のパイロット地区に全国で唯一選ばれ、国の予算で地下水に関する図面や模型を作れることになった。洗練された教材で来年度から、一般市民や小中学生に安曇野の水資源の現状を分かりやすく伝え、節水などを含む保全活動への協力を呼び掛ける。

 国交省が行うのは「地下水の見える化調査」だ。地下水の流動経路を記した図面や模型、市内各所の水質の違いが分かる水質マップ、先人が水を大事にしてきた安曇野の歴史文化を紹介するプレゼンテーション用のスライドなどを作成する。
 市環境課は「模型や図面があれば説明しやすく、子供の興味も引きつけやすい」と効果を期待する。小中学校での出前授業では、教材の活用に併せて「地下水」「節水」などのメニューを用意し、テーマを選んで授業が受けられるようにする。
 市内の水道水を100%賄うほか、地場産業を支える地下水は水位が低下し、湧水の減少が指摘されている。こうした中、市は信州大学と協力して27~28年度に調査研究を行い水環境基本計画をまとめた。研究データが豊富で、専門家などと協力し、水資源の保全策も検討していることなどが国交省に評価された。パイロット地区の選定は県内では初めてとなる。
 同課の久保田剛生課長は「いま地下水に困ることはないが、将来もそうとは限らない。保全活動は行政主導で進めてきたが、今後はぜひ多くの市民に関わってほしい」と話し、出前講座の活用や節水などの協力を呼びかけている。