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伝統受け継ぐ師走の風情 三九郎講習会や昔ながらの餅つき

三九郎のやぐら作りを学ぶ子供たち(本郷小学校)

 師走を迎え、松本・木曽地域の各地で正月を迎える準備が始まっている。2日は、正月飾りを焼いて無病息災を願う小正月の伝統行事「三九郎」の講習会が開かれたり、昔ながらの臼ときねで餅つきが行われたりと、伝統を次世代につなぐ取り組みが行われた。

 松本市の本郷小学校グラウンドでは、本郷地区子ども会育成会と本郷公民館による三九郎作りの講習会が行われた。本郷地区の小学校5、6年生と保護者の約40人が、やぐらの立て方や柱の縛り方などを学び、地区内で1月12~14日に行われる三九郎に備えた。
 育成会の役員が手ほどきした。長さ6メートルのヒノキ材を柱として3本使い、やぐらを組んでは解体することを繰り返して、底面が正三角形になる調整の仕方や緩みにくい縛り方などを実践した。本郷小学校6年生の小牧かれんさん(12)は「立てたり縛ったりするのが難しかったけれど、教えてもらえて楽しかった」と話し、当日を楽しみにしていた。
 育成会の中條剛夫会長は「ここで覚えておけば、大人になっても作れると思う。三九郎を伝承行事として絶やさないでほしい」と願いを込めていた。
 木祖村の村民センターでは、土・日曜日にさまざまな体験を楽しんでいる「すくすく倶楽部」の小中学生45人が、地域の人に教えてもらいながらきねを振るい、おいしそうな餅をつき上げた。低学年の女子児童も、大人の手助けを借りながら一人一人体験し、「よいしょ、よいしょ」の掛け声に合わせて力強くきねを振り下ろし、一足早い正月気分を味わった。
 子供たちは今年、田植えや稲刈り、脱穀など、一連の農作業を年間を通して初めて体験し、仕上げとして餅つきを楽しんだ。小木曽の約7アールの田んぼで作ったもち米6升をふかし、二つの臼でついていった。ジュニアリーダーとして活動を引っ張る中学生の「きねさばき」は力強かった。
 木祖小学校2年の小垣外世羅君(8)は「きねはちょっと重かったけれど上手につけた。おいしいはず」と満足そうだった。子供たちは、あつあつの餅を丸めて、きな粉とあんこでおいしく味わった。

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