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大桑・大野遺跡の「人面土器」愛称募る

 大桑村長野の大野遺跡から出土した縄文時代中期の「人面装飾付有孔鍔付土器」が9月に、県内出土のほかの土器と「信州の特色ある縄文土器」(計158点)として県宝に包括指定されたことを受け、所有する村教育委員会は愛称の公募を始めた。来年2月4日まで、村内外から広く募っている。

 土器は平成11年の発掘調査で竪穴住居跡から見つかり、復元された。高さ43㌢のたる形で、胴回りは最大32㌢。中央部分に直径25㌢の顔が付いており、同形の土器では「日本一大きな顔」となる。土器の縁にそって鍔が巡らしてあり、小さい穴が一定間隔で開いているのが特徴だ。裏面は失われている。
 顔の装飾は、女性を表したとする説や、人ではなく精霊だとする説など諸説がある。使途も、祭祀に使った太鼓とする説や酒造りの容器だったとする説などがあるが、詳しいことは分かっていない。
 国内でも縄文の出土品に愛称を付ける例はあり、茅野市の中ッ原遺跡で出土した逆三角形の仮面を付けた土偶が「仮面の女神」の名で呼ばれたり、北海道函館市南茅部で出土した中空土偶が、地名の「茅」と中空の「空」から「茅空」の名で親しまれている。
 愛称公募を通して、村民に土器の存在を知ってもらおうと企画した。村教委で審査を行い、来年3月9日に発表する。学芸員の細野耕司さん(69)は「常設展示している村歴史民俗資料館を訪れ、土器を見ながら愛称を考えてほしい」と話す。
 はがきに土器の愛称と住所、名前、電話番号を明記し、村教育委員会(〒399―5501 大桑村殿1―24)に送る。問い合わせは村教委(電話0264・55・1020)へ。