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地下の断層把握へ調査 安曇野 地震の揺れやすさ地図に

 地質学の研究者などでつくる「信州大学震動調査グループ」は今月、安曇野市内で地下の構造を調べる「微動アレイ探査」を行っている。市は本年度から2カ年で、地震の際に市内のどの地域が、どれくらい揺れるかを把握する事業に取り組んでおり、同グループに調査を委託した。屋外に複数の地震計を設置し、微小な揺れを観測することで見えない断層(地盤のずれ)の有無を探っていく。

 地盤はわずかながら常に揺れている。グループのメンバーで、信大理学部特任教授の小坂共栄さん(75)によると、アレイ探査では、地表を伝わるこうした微動の具合を把握することで、地下の構造を推定できる。松本平は北アルプスなどから運ばれた土砂が分厚く堆積している。地表からは見えないが「活断層」(過去に地震を起こした形跡があり、将来も地震を起こす可能性がある断層)が、地下にある可能性もあるという。
 微動アレイ探査では、地震計を一つの地点につき10台置き、同時に2~3時間ほど観測する。本年度はこうした探査を市内南部の12地点で行う。使用するのは高感度の地震計で、条件が整えば日本海の岸を打ち付ける波の微動も市内で観測できるという。来年度は市内北部でも実施する。
 市が委託した調査事業ではこのほか、約1000カ所のボーリングデータを解析して、表層地盤の性質を調べる。データを基に硬さや厚さなどで性質をつかみ、計算すると、それぞれの地域がどの程度揺れるかが分かる。アレイ探査の結果も踏まえて報告書にまとめ、行政や市民の減災対策に役立てる。「揺れやすさ」をマップ上に色の濃淡で示し、目で見て分かりやすいよう工夫する。結果は、今後に改訂する防災マップに反映させる予定だ。

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