連載・特集

2018.11.9みすず野

 「おがる」という表現、聞いたことがあるような、ないような。方言なのだが、地域によって意味が異なり、東北では「成長する」「大きくなる」、大阪では「叫ぶ」「呼ぶ」だそう。岩手・盛岡の近く、紫波町にオガール地区なる場所がある◆成長する意味の「おがる」と、フランス語で駅を指す「ガール」を合わせた造語。このオガール地区に、全国から視察団等が詰めかけ、その数何と年間80万人。なぜ? 町内から間伐材を集め、木質チップに加工し、それを燃料に、温水は暖房、給湯、冷水は冷房に供給している◆要するに、バイオマス(再生可能な有機性資源)によるエネルギーの地産地消システムを築き、地区内の庁舎や図書館、アリーナ、民営のホテル、住宅などに供給している。地域資源を生かした、典型的なエコタウンなのだ。官民一体のこの取り組みは、持続可能な地域実現への挑戦とも言える◆こんな町が存在したのである。塩尻市片丘で、木質バイオマス発電所が起工した。国内木材を使ったバイオマス発電所としては、最大級の施設、2年後に稼働する。軌道に乗って未来型の都市づくりに貢献してほしい。