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楽都で気軽にクラシック 牟禮美華子さんが演奏家派遣の事務所開設

事務所を設立した牟禮さん。楽都・松本から企画を発信する

 クラシック音楽の出張演奏会(アウトリーチコンサート)を担うコンサートマネージメント事務所「Cクレフ」がこのほど、松本市岡田町に開設された。国内最大手のクラシック専門のマネジメント会社・KAJIMOTO(カジモト)で宣伝広報や企画を手掛けた牟禮美華子さん(47)が帰郷し、楽都・松本に設けた。音楽を活用して地域社会に奉仕する「社会包摂」を掲げ、学校や公民館、病院などに演奏家を派遣する地域に根差した活動を展開する。

 牟禮さんは松本美須々丘高校、国立音楽大学リトミック専修を卒業し、東京の神原音楽事務所、KAJIMOTOで宣伝広報や企画を手掛けた。クラシック音楽の祭典「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」では、子供たちに音楽に親しんでもらう「キッズプログラム」を企画した。その後、長野市芸術館の開館に伴って長野市文化芸術振興財団でも音楽講座を担当し、年間40公演以上の出張演奏会も担当した。
 これまでの経験でクラシック音楽に地域の人たちが親しむ機会が少なく、公演の観客数も減少しているといった課題に直面し、自ら培った経験を松本で生かそうと事務所を設けた。コンセプトに掲げる社会包摂は、芸術や音楽が地域社会と密接な関係を持ち、地域課題に取り組むといった意味を持つ。演奏会の企画が「一部のクラシック音楽が好きな人のための娯楽提供になってはいけない」という信念を持ち、多くの人にクラシック音楽に関心を持ってもらう企画を目指す。
 事務所に所属する演奏家はバイオリンやピアノ、オーボエやファゴットなどの演奏家約10人で、求めに応じて派遣される。県内市町村の教育委員会や公共文化ホールからの依頼も引き受け、予算に応じた企画も担う。牟禮さんは「クラシック音楽の地域貢献を模索していきたい」と話している。

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