政治・経済

松本市が市道管理の民間団体公募 占用特例でオープンカフェ常設可能に

 松本市は今秋、伊勢町や本町など中心市街地の市道10路線で、道路空間の利用を希望する民間団体を「道路協力団体」に指定して市道の維持管理や地域の活性化につなげる取り組みを開始する。道路占用の特例が認められ、恒常的なオープンカフェ開設などの収益事業が可能となる。平成28年4月の道路法改正で創設された道路協力団体制度を活用した取り組みで、市町村単位では全国的にも事例がまだ少ないとみられる。

 16日に市役所で開かれた市議会建設環境委員協議会で報告があり承認された。所定の要件を満たす法人・団体が公募による手続きを経て協力団体に指定されると、従来は許可を得るのが困難な購買施設設置などの道路占有が市と協議してできる。一方、緑化や清掃活動で道路の維持管理に利益を還元する義務があり、道路環境の向上と歩道利用による街中の活性化が期待できる仕組みだ。
 来月初旬にも公募を開始し、国や県の関係機関の代表者や有識者でつくる審査委員会で審査して年内に順次、指定を行う計画だ。指定期間は指定日から3年間。
 市は昨年から公募を視野に国土交通省と協議を進めてきた。大型商業施設・イオンモール松本(中央4)が昨秋に開業し、歩行者が増えるなど新たな人の流れができたことも背景にある。維持課の上條俊英・管理担当課長は「空間の有効活用で地域振興を図りたい」と話す。
 国交省によると、国が国道の道路協力団体に民間団体を指定する事例は3月末現在で30団体あるが、自治体が指定するのは「まだあまり聞かない」という。法改正後に宮城県女川町が実施し、本年度は政令指定都市の横浜市が横浜駅西口の1路線で8月に指定、札幌市が中心商店街の1路線で今月公募して審査中だ。横浜市道路局管理課は「道路管理に前向きに取り組む民間が増えるのでは」と期待している。