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朝日銭太鼓の歴史に幕 開村130年で上條恒彦さんと共演

最後の公演に向けて練習する朝日銭太鼓の関係者

 朝日村の大古見神社の例大祭などで活動してきた「朝日銭太鼓」の住民グループが、長年の活動に区切りを付ける。メンバーの多くが高齢で、後継者も現れないことから現在の形で続けるのは難しくなった。地元出身の歌手で俳優の上條恒彦さん(78)らと、開村130周年記念イベントで共演する20日の公演を最後にする。今後は伝承方法を考えていく。

 平成5年の信州博覧会で村民ミュージカルとして上演された「朝日村ファンタジー」をきっかけに、朝日銭太鼓が誕生した。ミュージカルを提案した上條さんが地元の人たちに、「子供の頃のお祭りのハイライトだった」という銭太鼓の演奏を「やってくれないか」と声を掛けた。
 開村130周年記念イベントの公演は当時の舞台を下敷きに「演奏会形式による朝日村ファンタジー」として行われる。40分間の舞台で、上條さんの歌などと共に、村内の普通の夫婦の日常を地元の言葉で歌う朝日銭太鼓の演奏や朝日小唄の踊りを披露する。古見集落センターでこのほど行った練習には約20人が集まり、演奏の手順などを確認した。
 古見以外の人たちもいることから「朝日銭太鼓」を名乗り、上條さんの協力でオリジナル曲を得て、地域の福祉施設などに赴いての公演などを重ねてきた。グループをまとめる上條善人さん(82)は最後の公演について「大勢が集まると思う。みんなに見てもらえれば幸い」と意気込む。
 信州博覧会で銭太鼓はオーケストラと共演した。上條恒彦さんは「みんなはやりづらかっただろう」と振り返る。今回の公演について「年齢を考えてもこういう機会はもうないだろう。最後に頑張ってやろうと思う」と話す。
 今後について、善人さんは「後を続けてもらえる形をつくっていきたい」と話し、恒彦さんも「続ける方法を考えている。もったいないもん」と言う。方法は見えていないが、伝承を探る動きは続いていきそうだ。
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 「演奏会形式による朝日村ファンタジー」は20日午後4時から、農業者トレーニングセンターで上演される。入場無料。