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芸能で笑顔届けて20年 塩尻の「歌行燈」解散へ

415回目の本番があった勝弦公民館で笑顔で打ち合わせするメンバー
 塩尻市を拠点に活動する芸能ボランティアグループ「歌行燈」が今年いっぱいで解散する。20年・400回余にわたって市内外の福祉施設や地域行事に出向き、歌や踊り、手品や話術を繰り広げてきたが、高齢化により終止符を打つことにした。笑いあり涙ありの公演も残すところ数回、関係者は「最後の最後まで地域に元気を届けたい」と意気込む。
 通算415回目の舞台は14日、北小野勝弦区の区民祭・敬老祝賀会で開かれた。集まった約80人を前に、最古参を含む会員5人が芸能を披露した。  「今日は本当はフジテレビに出演予定だったんですが...。勝弦を優先しました」  話術にたけた内山市郎さん(79)=上西条=が笑いを誘って会場の気を引くと、5人それぞれが歌舞やマジックなど変化に富んだ舞台を繰り広げた。客席からは自然と拍手や手拍子が起こり、1時間公演の最後には「長い間ご苦労さん」。観客から花束が贈られた。  活動は20余年前、当時大門一番町にあったラーメン店「よっちゃん」の店主・松本芳子さん(76)=広丘郷原=と歌好きの常連客によって始まった。趣味や特技を生かして地域に笑顔を届けようと、市社会福祉協議会のボランティア登録も済ませ、多い時期には年100回近い公演をこなしてきたという。  歌行燈の名には一瞬で消えるマッチの火とは違い、周囲をじんわりと照らし続ける行燈のように、息の長い活動にしようとの思いを込めた。その火がついに消えようとしている。松本さんは「行く先々で元気をもらう20年だった。支えてくれた全ての人に感謝したい」と話している。