政治・経済

65歳以上に詐欺対策機器

 松本市と松本警察署は、子や孫などをかたるオレオレ詐欺などの特殊詐欺被害から高齢者を守るため、家庭の固定電話に取り付ける対策機器の無償貸与を今月から始めた。単身や夫婦など65歳以上だけで市内に暮らす世帯が対象で、電話をかけてきた相手への警告メッセージや通話内容の自動録音といった機能があり、被害の抑止が期待されている。

 市が購入した対策機器を松本署が貸し出す仕組みで、本年度分として180台(1世帯1台)の貸与を予定している。貸与を希望する人は、所定の申込書と本人確認書類(運転免許証など)を松本署生活安全第一課または市消防防災課に持参する。貸し出しは無期限となっている。
 対策機器を取り付けることで、相手に「犯罪被害防止のため、会話内容が自動録音されます」という警告メッセージが流れ、会話がすべて自動で録音される。事前登録した家族らに緊急を知らせるボタンもある。市消防防災課は「街頭啓発だけでは被害がなくならない中、この機器を活用して安心な生活をしてほしい」とする。
 平成28年度に対策機器の無償貸与を始めた塩尻市では、28年度と29年度の2年間で約100台を貸与し、本年度も50台分の貸し出しを進めている。対策機器の設置により、9割の世帯で迷惑電話がなくなったり少なくなったり、安心感が得られたりしたことが、利用世帯への調査で分かっている。市民課は「安心・安全に役立っている」としている。
 県警のまとめによると、松本市内で今年1~8月に発生した特殊詐欺被害の認知件数は14件で、被害総額は1731万円となっている。県内市町村別の認知件数では長野市に次いで2番目に多い。
 対策機器の貸し出しに関する問い合わせや申し込みは、松本署生活安全第一課(電話0263・25・0110)か松本市消防防災課(電話0263・33・1191)へ。