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自然保育の魅力発信 安曇野で研究会

 全国の首長有志でつくる「子育てと教育を考える首長の会」の第10回記念研究会が4日、安曇野市内で始まり、初日は県内外28市町村の市長や副町長、教育長らが参加した。豊かな自然環境を生かした保育・幼児教育として注目される信州型自然保育をテーマとし、5日まで地元の実践に学ぶ。市役所であった基調講演では、明科七貴の野外保育施設「くじら雲」代表の依田敬子さんが活動を報告し、魅力を発信した。

 くじら雲はNPO法人が運営し、押野山の中腹にある民家を拠点としている。県が創設した「信州型自然保育認定制度」では、1週間で計15時間以上、屋外を中心とした体験活動を行う「特化型」として認められた。3~5歳の約20人が集団で活動しており、依田さんは写真をスクリーンに映し、麓から拠点まで4キロ弱を歩きながら刈られたススキを天高く突き上げて遊んだり、アケビの生育を眺めたりする生き生きとした様子を紹介した。
 散歩で昆虫や小動物と出合った時の子供たちについて「大人の反応で怖がったり、親しみを持ったりする。大人が子供たちの発見に共感していくと、興味深く観察するようになる」と述べた。落ちている木の棒1本からでも、周りの人を傷つけないように遊び、自分の身を守るすべを学んでいくとした。
 保護者はいつでも活動に参加でき、自分の子以外の子供や親同士の触れ合いから子育てを学んだり、田植えやまき作り、月見など伝統行事や共同作業を経験したりといった活動も紹介した。母親にとって「第二の実家」、父親には「職場以外のコミュニティーの場」になることを願っていると語った。
 市内では全ての市立認定こども園が、1週間で計5時間以上、自然保育に取り組む「普及型」として認定されている。依田さんは「公立園の保育士さんが研修でくじら雲の保育に参加してもらい、共に学ぶ機会を頂いている」とした。
 会は子育てと教育の問題解決に向けて活動している。講演は一般市民を含め約160人が聴き、意見を交わした。5日は会員が「くじら雲」や市立の認定こども園を視察する。