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古い道具たちに新たな命を 塩尻の協力隊員が「ふるもの市」開催へ

ふるもの市で販売する古道具に囲まれる今井さん(左)と立川さん
 塩尻市の地域おこし協力隊、今井斐子さん(33)と立川あゆさん(25)が今月から、同市木曽平沢の漆工町で、骨董の展示販売会「ふるもの市」を始める。市内の古い民家に眠っていた引き取り手のない古道具を廃棄するのでなく、循環させることで、良質な素材や確かな手仕事の良さを見つめ直してもらう狙いだ。漆工町の職人に協力を請い、古道具を再生する構想も描いている。
 かつて洋品店だった旧わじまやの店舗を改修し、週2、3回ふるもの市を開く。ちゃぶ台、茶だんす、長持ちや文机といった家具から竹の編みざる、陶磁器、手彫りの印鑑まで並べる品は大小さまざまだ。いずれも市内の空き家から無償で譲り受けたものという。  2人は市振興公社の空き家利用促進事業に携わり、空き家の片付けに立ち会う中で、引き取り手のない多くの古物に出合い愛着を抱くようになった。今井さんは「職人の手が込んだ品、確かな素材が使われた品は年月を経ても丈夫で飽きが来ない。本物だと感じる」と話す。捨てるには忍びないと当初は自分たちで引き受けていたが、より広く思いを共有できる人たちに手渡したいと販売を企画するようになった。  初回は21日午前9時~午後4時、第6回秋の木曽漆器祭に合わせて開く。木曽漆器の職人による手直し指導や古物の活用ワークショップも企画しており、立川さんは「ひと手間加えることで美しく再生することもできる。新しい使い道を自由に考えて」と話している。