政治・経済

「生坂の味」愛され続けて20年 かあさん家移転で感謝セール

 生坂村農業公社の食堂兼農産物加工・販売施設「かあさん家」で15日、「感謝セール」が開かれた。22日にプレオープンする道の駅・いくさかの郷に移転するため、20年間にわたって村内外の人たちに親しまれた現在の店での最終営業日に合わせて企画した。

 まんじゅうや「かあさん豆腐」、おからドーナツなど人気の商品を値引きして売った。開店の1時間ほど前には待ちかねた人たちの行列ができ、狭い店内での混乱を避けるために整理券を配って入場制限をするほどのにぎわいだった。
 よく来店するという坂中和子さん(76)=東広津=は、公社の加工施設で働いたことがある。いくさかの郷は自宅から少し遠くなるが、「野沢菜のまんじゅうが好きなのでまた来る」と買い物を楽しんだ。初めて来た岡本早苗さん(47)=長野市=は「ブドウを買いに来た」と話していた。
 まんじゅうが最近のお気に入りだという安曇野市豊科南穂高の女性(59)は「ここの品には手づくりの良さがある。移転しても味を変えないようにしてほしい」と期待していた。
 かあさん家は平成10年10月にオープンした。村産の大豆や小麦、野菜などを材料にさまざまな製品を作り、ブドウなどの農産物と共に販売している。食堂では郷土食のうどん類が人気だ。運営する公社特産品開発部門には20~70代のスタッフ25人がいて、地域ににぎわいをもたらすだけでなく、郷土食の伝承や世代間交流の場にもなっている。
 いくさかの郷には現在の店よりも広いスペースが用意された。公社の岩間陽子理事長(67)=東広津=は「郷土食を作る技や"生坂の心"を伝え、大事に製品を作ってきた」と話し、いくさかの郷での営業に目を向けて張り切っていた。