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山形産のシードル2製品が全国入賞 醸造開始3季目で快挙

届いた「アワード」の表彰状を手に手応えを語る藤沢さん

 山形村小坂でワインを醸造している「大池ワイン」のシードル2製品が、国内外の製品を集め、国内団体の主催で今夏に行われた二つのコンテストで入賞した。醸造開始から3季目での快挙をてこにして、ワイン向けブドウ品種での醸造を始めるなど製品の種類を増やし、インターネット経由の通信販売などにも取り組む計画だ。

 シードルはリンゴで造る酒で、発泡性のものが多い。大池ワインは二つのコンテストのいずれにも、村内産の「ふじ」を材料にした「大池ワイナリーふじシードル」のドライ(辛口)とスイート(甘口)の2銘柄を出品した。
 「ジャパン・シードル・アワード」では、甘口や辛口などの部門を設けて味わいをみる「グッドテイスティング賞」で、スイートが星二つ、ドライが星一つを得た。専門家や飲食店・流通関係者、女性ファンが審査に当たり、いずれも安定した得票だった。「フジ・シードル・チャレンジ」では、ドライが銀賞を、スイートが銅賞を獲得した。
 昨冬、3トンを調達したリンゴの下処理で、傷んで柔らかかったり、擦れていたりした部分を全て、包丁で切って取り除いた。アルバイト10人を雇って味や香りをにごらせる要素を排除した。
 代表取締役の藤沢啓太さん(54)は「掛けた手間が風味に反映され、評価されたと思う」とみる。ブドウも傷んでいる部分を取り除く作業を徹底しており、「手間暇が掛かっても続けていく」と話す。
 シードルのほかに、ヤマブドウの交配種・ヤマソービニオンのワインなどを造っている。今季はメルローなどワイン向け品種での醸造に初めて取り組み、熟成過程で複雑な風味が生まれる木樽を本格導入する。インターネット経由での通信販売などでの販路拡大も探る。
 藤沢さんは今回の入選について「ありがたく、地味な仕事をしてくれた人たちに特に感謝している」と話している。大池ワインの製品は、藤沢さんの家族が経営するセブン―イレブン信州山形店で扱っているほか、メニューに載せる飲食店がある。