連載・特集

2018.9.14みすず野

 物事を悲観的に見る人もいれば、楽観的な人もいる。その人の性格、性情による。ただ、動かしがたい現象はあって、わが国の少子化、高齢化、人口減少がそうだ。これを人間の生き方、あるいは一つのビジネスとして、楽観的にとらえることはできるかもしれない◆だが、社会全体をそうとらえるのは難しい。財政・社会保障制度の危機、村や町の衰退、その先の消滅、度重なる大災害への対応の限界、消費低迷、生産性の低下...一つ一つが現実であり、どうすべきなのか、対策を講じねばならない。現実から目をそむけない行政が求められよう◆先日、政府税制調査会会長で、東大大学院教授の中里実さんの講演が松本市内であり、税制の話かと思ったらそうではなく、日本人の真面目な国民性、出自を問わず活躍できる実力主義社会、中小企業の頑張りが続く限り、中里さんは「日本は捨てたものじゃない」と、楽観的に説かれた◆中小企業が雇用、経済成長に果たす役割は大きいとも言われた。確かにこれらは誇れるものだが、厳しい現実と未来の"処方箋"は示されなかった。一人一人が考え、乗り超えるしかないのだろう。