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スズメバチにご用心 夏から個体数増加、攻撃性も高く

 松本市安曇の乗鞍高原で26日に行われた自転車ロードレースの出場者ら61人がキイロスズメバチとみられる蜂に刺されてけがをしたことを受けて、蜂対策への関心が高まっている。攻撃性のあるスズメバチ類は例年、夏から活動が盛んになり、秋に刺される人が多い。松本地方では今夏、蜂に刺されて救急搬送される人が昨夏より増えており、関係機関は注意を呼び掛けている。アウトドア用品店なども対策グッズを充実させている。

 乗鞍高原では26日午前8時前、県道乗鞍岳線の夜泣峠付近で、出場者らが次々に蜂に刺された。いずれも軽傷だった。現場に設置されていたガードレールの支柱内から蜂の巣が見つかった。
 キイロスズメバチは体長2~3センチで、スズメバチ類の中でも攻撃性が高く、市街地にも生息している。29日現在、松本広域消防局管内では今年6月以降、蜂に刺されたとして救急搬送された人が前年同期比31・0%増の38人となっている。記録的な猛暑の影響を指摘する人もいる。
 県環境保全研究所(長野市)によると、スズメバチ類は夏から秋にかけて個体数が増え、巣も大きくなる。蜂同士の争いのほか、熊などに巣が襲われる回数も増え、攻撃性が増した状態であることが多い。その状態だと、人が通り掛かっただけで刺される危険性が高まるという。黒色を襲う習性があるため、被害を防ぐポイントとして、同研究所は「白っぽい服装を心掛け、羽音が聞こえたら、その場を離れてほしい」と助言している。
 アウトドア用品店では毎年、春から蜂を含めた防虫対策グッズを数多く並べている。好日山荘松本パルコ店(松本市中央1)では、煙の量が多い強力な防虫線香、スズメバチ類にも対応する携行用殺虫スプレーなどが、林業や農業従事者に人気だ。刺された際に吸盤で毒を吸い出す「ポイズンリムーバー」は1000~3000円で購入することができる。
 林勇樹店長は、スプレーやリムーバーはかさばらないため農林業以外でも野外活動をする人には携行を呼び掛け、「ショック症状が起きることもあるので、刺された時は応急処置をした上で医療機関の受診を」と話している。