政治・経済

松本ビル 市が取得視野

 松本市は、国宝松本城を中心とした街づくりについて、大手3の八十二銀行松本営業部が入る「松本ビル」の敷地の将来的な取得を視野に構想している。市が「松本城三の丸地区整備基本方針」に沿って街づくりを進めた場合、松本ビルの敷地もその立地や歴史的観点から重要な場所となる。市が土地を取得するためには、八十二銀行松本営業部などが移転しなければならないが、銀行側は移転先の用地確保などの条件が整った場合には、土地提供に前向きな意向を示している。

 松本ビルは昭和41年建築の地上7階地下1階で、ビルが建つ土地は約3500平方㍍の広さがある。松本営業部のほか、グループ企業やテナントが入っている。土地建物は八十二銀行や緊密な関係会社・長栄の所有となっている。市都市政策課は松本ビルの敷地について「ゆくゆくは取得を検討していきたい」とする。
 周辺にはかつて、武家地と町人地の境目となった大手門枡形などがあった。市は松本城三の丸地区整備基本方針の中で、近隣を現在でも松本城や松本駅、あがたの森の中心に位置する「中心市街地の核」と表現し、歴史的意味も含めて「重要な土地」(都市政策課)としている。
 八十二銀行松本営業部などの移転先用地について、市は同行深志支店(松本市中央2)周辺で土地を確保した上で銀行側に売却などを行う意向で、現在候補地の地権者と交渉している。同銀行企画部の担当者は、実際に移転を検討するのは用地確保が確実になってからだとした上で、ビル敷地の将来的な市への提供について「協力していきたい」と話している。
 また、松本ビル北側には八十二銀行や長栄が市に市営駐車場敷地として貸している土地があり、市が新たな基幹博物館の建設予定地として取得を目指している。八十二銀行はこの土地の市への売却とビルの移転を一体的に取り扱うとしている。このため、市は10月末までとなっているこの土地の賃貸借契約を、博物館建設着工開始前の平成32年3月まで延長する。市教育委員会は契約延長について、21日の市議会基幹博物館建設特別委員会に報告した。