地域の話題

地区誌・須原 大桑村教委が復刻

 大桑村教育委員会は須原公民館(現須原分館)が昭和44(1969)年に発行した書籍『須原』を復刻した。明治100年記念事業として、須原地区の住民らが執筆し、須原の歴史や民俗、文化、懐古録などをまとめた"地区誌"だ。今年が明治150年の節目に当たることから復刻版を500部作成した。11日から村教育委員会事務局と村歴史民俗資料館で販売を始める。

 『須原』は3部構成で、第1部は「須原の歴史」をテーマに、須原の地質的な成り立ちや、原始時代から昭和までの歴史が網羅されている。室町時代以降の災害の記録や須原地区の寺社、道の変遷など、テーマは幅広い。第2部は民話や伝説、独自のルールで遊ぶ花札「須原花」の解説が載る。明治の文豪・幸田露伴の『風流仏』など、須原ゆかりの文学作品も紹介している。
 第3部は住民26人が41の懐古録を寄せており、中には須原の定勝寺で少年時代を過ごした児童文学作家・酒井朝彦(1894~1969)が最晩年に書いた2作も残る。
 村教委の担当・細野耕司さん(69)は「大勢の住民を巻き込み、これだけの本を作り上げたとは。学術的にも価値は高い。読んでみてほしい」と話している。
 復刻版はA5判439ページ。1冊1000円。書籍の発行に合わせ、村歴史民俗資料館で11日から9月2日まで「明治150年記念展」も開催し、村の歴史を振り返る郷土資料38点を展示する。