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穂高古墳群 石室見納め 発掘10年 12日に説明会

 安曇野市の国営アルプスあづみの公園堀金・穂高地区内にあり、国学院大学(東京都)の考古学研究室が平成21年から発掘調査をしている6世紀後半~7世紀前半に造られた穂高古墳群「F9号墳」で12日、現地説明会が開かれる。死者を埋葬した横穴式石室は12日午後から埋め戻されるため、説明会が石室の見納めとなる。

 発掘調査は夏休みに大学の実習を兼ねて行われ、毎年の期間中10日間ほどは様子を来園者に公開していて、石室内部を見学できた。石室の調査が終了したため内部に土を詰めて、安定的に保存することになった。説明会が終わり次第、埋め戻しの作業に入る。  F9号墳は墳丘が直径約12メートル、現存の高さ約1・3メートルの円墳だ。石室(長さ約7メートル、幅1・3~1・8メートル)からはこれまでの発掘で鉄製の馬具や刀、ガラスの首飾りなどの副葬品が出土した。  古墳時代以降の遺物もあり、調査を指導している国学院大学准教授・青木敬さん(43)によると、奈良時代の土器からは先祖の追善供養をしたのではないかと推測できる。10世紀の馬の骨も見つかっていて、飛鳥~平安の長い時代にわたって使われたらしい。  今後の調査は石室の入り口部分や周辺部を中心に進められる。今年も30人ほどの学生が携わり、16日まで現場を公開している。  穂高古墳群は、西山山麓の南北約8キロにわたって80基以上の古墳が分布する県内2番目の規模の群集墳だが、本格的な調査がほとんど行われておらず、実態がつかめていないという。古墳はA~Hの八つの群に分けられ、烏川沿いの「F群」はその南端に当たる。  12日の現地説明会は午前10時からと11時からの2回で、入園(有料)すれば誰でも参加できる。青木准教授は「昔の状態の古墳内部が見納めとなる機会なので、ぜひ足を向けてもらいたい」と言い、安曇野の古代史への関心が地元の人にも広がればと願っている。  問い合わせは、公園管理センター(電話0263・71・5511)へ。

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