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松本の手塚英男さん 平和願い紙芝居上演

 松本市の鎌田地区公民館で6日、生涯学習実践者の手塚英男さん(79)=松本市県2=が、戦時中の学校生活を描いた紙芝居「ぼくらは開智国民学校一年生」を上演した。昭和20年に開智国民学校(現開智小学校)に入学した手塚さんが戦時中の松本の様子を子供目線で詳細に語り、近くの鎌田児童センターに通う小学生など20人が聞き入った。同日は73回目の「広島原爆の日」でもあり、参加者はあらためて平和の大切さをかみしめた。

 手塚さんは開智国民学校で1、2年生の2年間を過ごした。学校の校庭に防空壕を掘ったことや空襲で狙われないように校舎の白い壁にすすを塗ったことなど、日常に入り込んだ戦争の影を28枚の紙芝居で紹介した。
 軍隊の召集令状「赤紙」や金属供出で手放した制服の金ボタンなど、当時の品も見せた。家族を失った友人の痛々しい様子や、それでも戦争に反対する声を上げられなかった風潮にも触れ、「戦争について知り、いけないことはいけないと言える大人になってください」と締めくくった。
 鎌田小5年の後藤優希君(10)は「戦争中の生活についてこんなに詳しい話を聞いたのは始めて。自分が大人になったとき、子供たちに伝えていきたい」と力を込めていた。
 手塚さんは平成24年に紙芝居を制作し、県内各地で上演を重ねている。同日の上演会は、子供が多い鎌田地区で平和教育に力を入れたいと公民館が依頼した。手塚さんは「日常があるから戦場がある。原爆や特攻隊など悲惨な体験だけでなく、日常の戦争体験を子供たちに伝えたい」と話していた。