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料理と言葉で交流育む 塩尻でインド人シェフ

  塩尻市大門7区のインド料理店「リスタ」のインド人シェフ、セック・アブドゥルさん(40)が7月の1カ月間、来店者にヒンディー語で感謝や出会いの言葉をプレゼントする。平成20年に来日し、一昨年7月に念願だった自身の店をオープンした。2周年の感謝を込めつつ、ヒンディー語で「絆」を意味する店名の通り、インドと日本の文化交流の一助になればと願っている。

 人口規模が大きく、人種的にも民族的にも複雑なインドでは30以上の言語があり、方言を加えれば1000以上とも言われる。そんなインドにおいてヒンディー語は大切な公用語だ。リスタでは日頃からメニューの一角でヒンディー語を紹介しているが、7月は普段は厨房にいるアブドゥルさんが直接、さまざまなヒンディー語を来店者に贈るという。
 「ダンニャバットゥ(ありがとう)」「クップマジャ(とてもおいしい)」などのほか、来店者の知りたい言葉にも応えてくれる。
 インド北東部のコルカタに生まれ、現地の五つ星ホテルで修業を積んだ。腕を磨く中で海外でも料理を振る舞いたいとの思いが膨らみ「いい国だと聞いていた日本に行こうと思った」。来日後は京都や東京の料理店に勤めたが、ビジネスパートナーの白鳥恵美さん(38)=上伊那郡辰野町=に出会った縁で塩尻にやってきた。
 都会と違い集客は楽ではないが「こだわりの味のため手間は絶対惜しみたくない」と妥協を許さない。北インド料理に加えて今夏から南インド料理も提供する予定で「味わった人の幸せそうな顔を見るのが何より喜び。料理や言葉を通じて大切なお客さんと交流できれば」と話している。

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