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そば打ち奉仕6年で幕 縄文の丘中山そば振興会が南三陸と絆

 松本市中山の農事組合法人「縄文の丘中山そば振興会」(中嶋敏親会長)は、東日本大震災の被災地・宮城県南三陸町で続けてきた、手打ちそばを振る舞うボランティア活動を今夏で終えた。震災から2年後の平成25年から6年間で提供してきたそばは計約3600食に上る。復興が進んできたことから一定の役割を果たしたとして終止符を打つが、活動を通じて培った絆を大切にこれからも被災地と交流を模索していく。

 南三陸町に振興会メンバーの知人がいたことから、ボランティア活動が始まった。毎夏に15~25人が中山地区のそば粉を持参し、現地で打ちたてのそばを提供した。メンバーの多くが勤め人だったため、金曜日の夜にバスで出発し、9時間かけて南三陸に赴き、活動を済ませて日曜日には帰途につくという強行日程だった。
 始めた当初は津波で更地となっていた歌津の伊里前福幸商店街にテントを張ってそばを振る舞った。メンバーの一人は「とにかくおなかいっぱいになってほしかった。そばを振る舞うと、被災した多くの人たちが笑顔になってくれた」と振り返る。次第に復興が進んで現地の飲食店が営業を再開したことから、今夏は1食300円で提供し、売り上げの9万円を南三陸町に寄付した。
 これまでの活動に対し、南三陸町の観光協会長や商店会長からは感謝状が寄せられた。「震災によって多くのものを失い、希望を失っていた時に皆様との縁でどれほど勇気づけられたことか」「皆様の応援を糧にこれからも町の復興に努めたい」とつづられていた。
 活動の発起人で振興会監査役の百瀬藤男さん(67)は「復興は簡単にはいかないと思うが、せっかく結ばれた縁を永遠に続けていきたい。ずっと応援していく」と話している。