政治・経済

夏の旅行 近場が人気 西日本豪雨の影響懸念も

 「海の日」(16日)を含む3連休を迎え、夏の観光シーズンがいよいよ本格化する。旅行会社などの調査によると、今夏も旅行の需要は昨年に続いて堅調だ。ただ昨秋から続くガソリン高や景気の先行きへの不安感などから支出は抑えぎみで、行き先も近場が人気となっている。甚大な被害があった西日本の豪雨災害による心理的影響を懸念する声もある。今年のお盆は長期の休みが取りやすい曜日の並びで、地元の観光地は入り込みの増加を期待している。

 アルピコ長野トラベル松本営業所(松本市双葉)では、静岡の動物園や水族館を巡る1泊2日の旅や、県営松本空港の定期便を利用した北海道へのツアーなどが人気だ。予約状況は昨年並みだが、これから旅行を計画する人も多いことから、瀬尾秀彰企画販売課長は「西日本豪雨の影響は今後少なからず残ると思う。安近短(安く、近く、短い)傾向が強まるのでは」とみる。
 一方で、ハイクラスの海外旅行商品の取り扱いが多い近畿日本ツーリスト松本支店(中央1)では、引き続きヨーロッパ旅行の人気が高い。テーマ性や体験に趣向を凝らした商品を数多く用意しており、個人旅行担当の百瀬智恵さんは「1回の旅行の旅費を抑える傾向もあるが、好みにマッチした旅行には出費を惜しまない方も多く、考えはさまざま」と話す。
 旅行代理店大手のJTB(東京都)が全国で実施した夏休みの旅行動向調査では、旅行に出掛ける人は海外が前年比4・1%増の283万人で比較できる平成12年以降で最多、国内は前年同数の7460万人となっている。海外でも、日本から比較的近い韓国や台湾、ハワイなどが人気だという。平均費用は国内海外とも微減で、同社は大手企業のボーナスは増えているが今後の景気の不透明感もあり「手放しで消費に走れない状況」と分析している。
 今年は、国民の祝日「山の日」(8月11日)が土曜日で、お盆期間の後に週末を迎えることから比較的長い休みが取りやすい曜日の並びとなっている。上高地観光旅館組合の奥原宰組合長は「昨年は長雨に泣いた。条件はよいと思うので好天に恵まれてほしい」と願っていた。