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高校野球主会場の松本市野球場 整備の技を次代に

グラウンドの整備方法などを話し合う林さん(左)と小林さん

 第100回全国高校野球選手権記念長野大会は、松本市野球場が主会場となる。市野球場は手入れが行き届き、野球関係者からイレギュラーバウンドが少ないと評価が高いグラウンドだ。その整備をするグラウンドキーパーが、100回大会の節目に合わせて世代交代する。長年、管理を一手に担ってきた林謙一さん(64)から、若手の小林幸一郎さん(37)に主要な業務が引き継がれる。林さんは「今年は一つの目安。次の世代を育てたい」と語り、小林さんは「不安はあるが林さんに追いつきたい」と意気込む。
 2人は市野球場の指定管理者の職員として、グラウンドキーパーの重責を担っている。大会中の整備はもちろん、シーズン前の2月頃からグラウンドづくりを始める。今年はその段階から小林さんが指揮を執ってきた。開幕の8日を前に降り続く雨の影響が心配されるが、小林さんは「気合を入れてつくってきた」と胸を張る。
 グラウンドキーパーとして重要なのは「天候を読むこと」だと林さんはいう。どの程度の雨がいつ降るか。それに伴ってどんな準備が必要か-。大会中も急な雨に対応し、ぬかるみ具合によって土と砂の配分を変えて補充する。林さんは「後手に回って試合に支障が出てはいけない」と細心の注意を欠かさない。
 林さんは25年ほど球場で働いている。現在は自転車競技場となった浅間温泉国際スケートセンターの管理も担当し、より天候に左右される繊細なリンク整備の経験を球場に反映している。小林さんは、傾斜をならす林さんの整備一つとっても「すごく繊細」と感嘆する。
 そうした姿や技術を受け継ぎ、小林さんは「100回大会の主会場を、職員一丸となって常に最高の状態に仕上げたい」と力を込める。作業を見守る林さんは「長野県の高校野球の聖地と認められ、皆があこがれる球場にしてほしい」と願っている。

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