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松本神社みこし次代へ 担ぎ手不足若者募る

 国宝・松本城ゆかりの松本神社(松本市丸の内)が、夏の例大祭で地域を巡るみこしの担ぎ手不足に悩んでいる。市内では近年、道路事情や省力化でみこしをトラックに載せて渡御(巡行)する神社も目立つが、松本神社は「神様が乗るみこしは、やはり人の手で担ぎたい」との思いが強い。松本の象徴である「お城」と縁深い神社で、若者が威勢の良い声を上げてみこしを担ぐ伝統を残したいと、氏子総代会が担ぎ手を募っている。

 松本神社はかつて、5柱の祭神を合祀し「五社」と呼ばれていた。昭和28年に若宮八幡宮を新たに合祀して「松本神社」に改称し、現在のみこしもその年に造られたという。みこしは長さ約3㍍、幅約90㌢、高さ約1・8㍍と大きく、豪華絢爛な飾りに彩られ、重さは約350㌔もある。例大祭の本祭では丸一日かけて、中央・城北・安原3地区の約20町会を担いで歩いている。
 住民の高齢化が進んだこともあり、氏子総代会は10年ほど前から、松本大学と陸上自衛隊松本駐屯地に協力を求め、有志の若い担ぎ手を募ってきた。今年も計26人が参加する予定だが、氏子総代会の高野隆治総務部長(71)は「みこしは約20人で担ぐので、担ぎ手が少ないとなかなか交代できず、負担が大きくなる。30人以上の助っ人がほしい」と話す。
 みこしの巡行は、神様が氏子地域を見て回り地域を清めるとともに、高齢者など神社に参拝できない人も祭神にお参りできるようにと行われている。松本市街地では、松本神社のほかに、旧北深志の総鎮守・岡宮神社と旧南深志の総鎮守・深志神社が例大祭の本祭でみこしを巡行しているが、氏子地域が広いことなどもあり、戦後徐々にトラックにみこしを載せて巡行するようになった。深志神社は近年、一部地域のみ人が担いで対応している。
 松本神社氏子総代会も将来に備え、人力の台車を用意しているが、丸山泰昭総代会長(90)は「人の手で担ぐ伝統は残したい。松本の若者たちの元気を分けてほしい」と願っていた。
 松本神社の夏の例大祭は10日に宵祭、11日に本祭が営まれる。問い合わせ・申し込みは高野さん(電話090・3141・0891)へ。