教育・子育て

東筑北部の中学生、震災体験から生き方学ぶ 南三陸町の語り部が人権講演

 東日本大震災の語り部として活動している、被災地・宮城県南三陸町の後藤一磨さん(70)が28日、筑北村の聖南中学校を訪れて講演した。聖南中の生徒らが大震災翌年の平成24年から昨年まで毎年、南三陸町を訪問し、被災者と交流を重ねてきたことについて、後藤さんは「寂しく、悲しい思いをしていた人たちを元気づけてくれて、とても助かった」と感謝した。

 後藤さんは、吹奏楽演奏やスポーツを通じた被災地の中学生との交流などに取り組んだ聖南中の受け入れに積極的に携わってきた。講演では、写真も使って地震や津波の恐怖を伝え「奥行きが20キロもあるような水の塊が時速40キロで襲って来た。全部壊され、海に持ってかれてしまった」と語った。津波が来るという直感を信じて逃げた体験を紹介し「災害時は自分の直感を大切にし、自分で何をしなければならないか判断してほしい」と呼び掛けた。
 人権講演会として開かれ、全校生徒62人と、近隣の組合立筑北中、生坂中の1年生計28人が耳を傾けた。聖南中の生徒会長・羽生大起君(15)=3年=は「これまでの訪問でも多くのことを学んだが、お話で新たなことも学べた」と話していた。
 聖南中は学校行事としての被災地訪問を本年度予定しないが、住民有志が継続を探っている。宮澤浩校長は「震災を体験し生き延びた人の言葉は重い。生きることや幸せについて考えるきっかけとなるといい」と話していた。