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麻績村の文化財、電子データに 語り部を音と映像で保存

 麻績村教育委員会は本年度、地元の文化財を説明できる語り部を音と映像で保存し、その動画を紙製マップと連動させるなど「語り」のデジタルアーカイブ化事業に着手する。口伝えで残されてきたり、生活に密着したりしている「語り」が高齢化で消失すると危惧される中、いまのうちに保存して貴重な財産として残していく。

 計画では、聖高原にある聖博物館の名誉館長で県立歴史館(千曲市)の元情報課長・宮下健司さんが、全村的に村の歴史を語る様子を動画に収める。麻績神明宮や福満寺といった観光資源にもなっている文化財のほか、各地区にある小さな社寺などの由来や逸話、生活との関わりなどを知っている文化財保護委員や地元住民らの話も収録する。
 撮影した動画は、紙製の文化財マップにQRコードなどを組み込み、スマートフォンなどで再生できるようにする。誰でも見ることができる環境づくりも同時に進める。
 これまで歴史などに興味がなかった人たちにも関心を寄せてもらい、村への愛着につなげるため、マスコットキャラクター・おみポンも活用して工夫し、親しみやすくしたい考えだ。村教委は「教科書的な情報でなく、自分の生活に重ね合わせられるような面白くて生き生きとした語りを残したい」と話す。
 村教委は県地域発元気づくり支援金を活用して語りの保存だけでなく、小中学生が取り組んだふるさと学習の成果発表や地元の民話・風俗を伝える紙芝居、寺社の例大祭なども対象にしたいとしている。臼井太津男教育次長は「歴史や文化、方言なども含めて今ある村の姿をそのまま残すことができればいい」と話していた。