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歴史の里糸ひき実演再開

糸ひき実演に使う座繰り機

 松本市立博物館分館の歴史の里(島立)は、5年前まで実施していた糸ひきの実演を再開する構想を練っている。早ければ来年度にも再開したい考えだ。糸ひきの機械を動かすボイラーの老朽化に伴って中止されていたが、市民や実演に携わった人から再開要望が多く寄せられていることから、松本とも関わりの深い製糸の歴史を今に伝える取り組みを再始動する。

 糸ひきは、蚕の繭から取った糸をより合わせて生糸を作る作業になる。実演は歴史の里前身の旧日本司法博物館だった平成8年、諏訪郡下諏訪町から旧昭和興業製糸場の建物が移築された直後から行われ、14年に市に運営移管されて歴史の里となった後も継続されていた。糸ひきの実務経験者を含む市民グループ「糸ひき文化保存会」のメンバーが、製糸場とともに移設された糸ひき用の「座繰り機」を使って実演し、月1~2回のペースで25年度途中まで続いた。
 実演再開に向けてボイラーや座繰り機の点検・補修を行うとともに、以前実演に携わった人に作業を依頼する考えだ。以前と同様月1~2回実施し、来館者に見学してもらう。合わせて、以前年2回ほど行っていた市民向け糸ひき体験講座も再開したいという。
 歴史の里の八木瑞希学芸員は「伝統的な機械を使った糸ひき実演を通し、松本とも関わりの深い製糸業の本来の姿を見てもらいたい」と話している。