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懐かしのホイールトラクターが復活 安曇野の小松さんが修理

 安曇野市豊科の小松達さん(72)は、昭和39~45年に製造されたホイールトラクター(農耕用軽自動車)「コマツユニカ」をレストア(復活)させた。小型トラックや耕運機になり、脱穀の動力としても使えるという売り文句で、当時の農家にとって1台で何役もこなす機械は憧れの存在だった。スクラップ寸前だったものを「もったいない」とよみがえらせた。

 趣味で古い機械の修理を手掛ける小松さんは、よく訪れる松本市のスクラップ工場で1年前にコマツユニカを見つけて持ち帰った。安曇野市明科光の作業場で早速エンジンを調べたところ、傷みが少なく何とか動きそうなことが分かった。
 時間を見つけてこつこつと手を入れ続け、グレーの塗装が施されていた車体をこのほど本来の赤色に塗り直して修理を終えた。農業の現場に戻せないかとあちこち当たったところ、安曇野市内の若手農家に引き取られることが決まった。
 コマツユニカが登場したのは、農作業の担い手が牛馬からトラクターに移行する時期だった。12馬力で、ガソリンが手に入りにくかった時代を反映して燃料は灯油だ。高価だったため所有できる農家は少なかったという。トラクターと軽トラックの中間のような外観で、丸いライトは愛嬌がある。
 7月8日には南安曇農業高校の「南農祭」で展示される予定で、小松さんは「最近、農業機械は修理して使うよりも買い替えるのが主流だ。若い人たちに古い機械の魅力を感じてほしい」と話している。