教育・子育て

大音寺山再生を紙芝居・絵本に 信大付属中3年生が制作

大音寺山の再生をテーマにした紙芝居・絵本を制作している5人の生徒たち

 松本市の信州大学付属松本中学校3年C組(担任・北原遼司教諭)の生徒たちが、平成14年に山火事があった浅間温泉の背後にある大音寺山の再生をテーマにした紙芝居・絵本を制作している。地域住民の実際の活動をモデルにした作品で、制作費は、里山整備を手掛けてきた地元のNPO法人浅間温泉木の絆会(久保村能久会長)が地域住民に呼び掛けて集まった寄付金約55万円を活用する。生徒たちは、浅間温泉の里山と住民の歩みを語り継いでいこうと準備を進めている。

 C組の生徒39人は、1年生の時に当時の3年C組から引き継いだ「浅間温泉まちおこC」の活動で、浅間温泉の活性化に取り組んでいる。9班に分かれて、山の模型造りやトレッキングの企画などさまざまな活動をしている。紙芝居・絵本を制作しているのは鹿島早智さん(14)、高橋優愛さん(14)、厚芝玲花さん(15)、三輪可南恵さん(14)、小松里佳子さん(14)の5人で、7月末の完成を目標に励んでいる。登場するのは熊やウサギ、タヌキなどの動物で、山火事で焼けたアカマツ林の大音寺山が、植樹や遊歩道整備などの地道な活動で、四季折々で多彩な表情を見せる豊かな里山へ変わっていく様子を切り絵の作品18枚で表現する。
 高橋さんは「住民への聞き取りで当時の消火の様子など知らなかったことを学べた。制作は大変だが達成感がある」と話す。鹿島さんは「絵本を通じ、小さな子にも大音寺山を身近に感じて登ってもらいたい」と願っていた。
 木の絆会が、生徒たちの作品を基に、寄付金を活用して紙芝居7部、絵本40冊を作り、地元の保育園や幼稚園、町会などに配る予定だ。久保村会長は「生徒たちが山の整備を手伝いながら寄せてくれた思いに感動して一肌脱ぐことにした」と語り「紙芝居・絵本を通じて地域住民の地道な努力を伝え、地元の里山を誇りに思う気持ちの輪が子供たちに広がればうれしい」と目を細めていた。