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大桑・定勝寺の納豆 試作重ね再現へ

 大桑村教育委員会の古文書講座で学んだ人たちのサークル「古文書自習室」の会員が、須原の古刹・定勝寺に残る古文書から、かつて同寺で製造されていた納豆の再現に取り組んでいる。糸引き納豆とは違い、古来、主に寺院で製造され、発酵大豆を塩水に漬けて乾燥・熟成させるしょうゆに近い味わいの保存食だ。15日に、須原地区館で2回目の試作を行い、全国的に有名な「大徳寺納豆」を製造している瑞峯院(京都市)の住職・前田継道さん(52)から、工程を学んだ。

 木曽郡内の10人が参加し、前田さんに仕込みと乾燥の工程を聞きながら作業した。大徳寺納豆は、梅雨明けの7月下旬から8月にかけて仕込みが行われ、大豆を大釜で2時間ほど蒸し炊きした後、大麦粉を加えて1週間ほど発酵させ、その後、発酵大豆を塩水に漬け、1カ月かけて天日干しをするという。
 古文書は平成20年に、定勝寺の和時計内から見つかった。サークルで教材として扱った後、会員で定勝寺の総代会長・田中昭三さん(80)=須原=の呼び掛けで、再現を試みることにした。古文書には材料と分量のみで、作り方は記されていない中、5月下旬に1回目の試作を試みた。形にはなったが乾燥しすぎたという。
 田中さんは「手順を踏んで仕込みをすることが重要だと分かった。定勝寺納豆を商品化するのが夢。手探り状態だったが、光が見えた」と喜んでいた。