地域の話題

空港内訓練のヘリ飛行音 必要性認識も住民悩ます

 県営松本空港の周辺地区で、ヘリコプターの飛行訓練による騒音が地域課題となっている。ヘリの安全運航のために訓練は必要不可欠だと地域住民も認識しているものの、騒音が日常生活に支障を来しているという声もある。県は飛行時間が過去の実績を上回らないように調整して訓練を実施するとしており、地元住民に理解を求める方針だ。

 空港周辺の神林、笹賀、和田、今井各地区の空港対策委員会は、11日に神林公民館で開かれる信州まつもと空港地元4地区空港対策委員会連絡会(県主催)に騒音の改善を求める要望書を提出する。要望書は一昨年にも提出されており、今井開発・空港対策委員会の古田善雄委員長は「事態は改善されていない。住民たちが我慢しているのが現状」と話す。
 松本空港を訓練拠点としているのは県消防防災ヘリと、県警ヘリがある。訓練には空港内で行うものと他の場所で行うものがあり、騒音が指摘されるのは主に空港内での訓練だ。
 消防防災ヘリは平成29年3月に墜落事故があり、しばらく訓練が途絶えていたが今年3月から民間リース機が飛行するようになった。今年は空港内での訓練は計4日(6月8日現在)実施しており、飛行時間は計1時間51分程度となっている。県警ヘリのやまびこ1号と2号は今年、計6日(同)空港内での訓練を実施し、飛行時間は計5時間40分になる。
 空港内での訓練は空中で静止する「ホバリング」や、静止した状態でワイヤを使って遭難者を救助する訓練があるため、長時間にわたり騒音が発生しやすい状況にある。県消防防災航空センターの滝沢重人所長は「安全運航、人命救助のために訓練は不可欠。地元の人たちと折り合いをつけて実施したい」とする。
 騒音に悩む声がある一方、訓練に理解を示す住民も多い。元松本市議会議員で笹賀地区松本空港対策委員の平林軍次さん(73)は「騒音の発生はやむを得ない面もある。訓練はしっかりやってほしい」と望む。県松本空港利活用・国際化推進室の中村宏平室長は「住民の声をしっかりと受け止め、運航管理者に改善を働きかけたい。地域と空港の共存が何より大切」と話している。

連載・特集

もっと見る