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事業承継 ネットで仲介 安曇野 あす相談窓口開設

 安曇野市と市商工会は、後継者不足に悩む市内の中小企業や個人事業主に対し、事業を買い取りたい企業(買い手)を全国から募って仲介するインターネットサービスを活用した事業承継支援を6日に始める。承継の選択肢として事業の譲渡を望む企業(売り手)に代わってサービス登録を代行し、交渉を支援する。第三者への譲渡に対する負のイメージを払拭し、持続可能な経営に道筋を付ける一助としたい考えだ。

 連携するのは、登録ユーザー数が8000人を超える国内最大の事業承継マッチングサイト「TRANBI(トランビ)」の運営会社・トランビ(東京都)だ。売り手側は会社情報を匿名で掲載でき、手数料もかからないため手軽に利用でき、買い手からのアクセスを通じて自社の客観的評価が分かる利点もある。
 商工会は事業承継の相談窓口となり、第三者への売却を望む地元企業の要望に応じてサイトへの登録を代行する。トランビから買い手の紹介を受けて情報を地元企業に提供し、具体的な交渉に対しても専門家を紹介するなどして支援する。
 商工会が昨夏、会員に実施したアンケート(588社回答)によると、事業承継の予定があるかとの問いに「決めていない」と回答した社は230社(39・1%)で、「予定する」199社を上回った。「廃業を検討」するのは83社(14・1%)で、「適当な候補者が見つからない」「候補者に継ぐ意思がない」などの理由が目立った。
 ただ、親族以外の第三者への承継や事業売却を考える社はごくわずかで、抵抗感が浮き彫りになった。市商工労政課は、ブランド名の維持や従業員の雇用継続などさまざまな契約事例があるとし「身売りなどの負のイメージを払拭してほしい」とする。商工会の金森俊文・統括経営支援員は「事業承継にもやもやした思いを抱える経営者もいると思う。具体的に考えるきっかけにしてほしい」と話している。

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