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長峰荘と穂高プール 廃止ありき 市に住民反発

 安曇野市が廃止や譲渡の方針を巡って市民の意見を聞くために開催を重ねている宿泊入浴施設・長峰荘(明科中川手)と穂高プール(穂高)の市民説明会で、参加者から「廃止ありきではないか」との批判が相次いでいる。施設の老朽化や厳しい財政状況への理解を求める説明ばかりで、存続の可能性も含めて検討し直す姿勢が見られないためだ。市議会議員からも「一方的な説明では地元合意は得られない」との指摘が出ている。

 5月30日夜は穂高公民館で、廃止方針を示す穂高プールの説明会があった。市は厳しい財政状況や統廃合に関する公共施設再配置計画を総論として示し、築30年近くたったプールの設備が老朽化していることや、約1億4000万円という大規模改修費の試算などを細かく説明した。
 しかし参加者から「再検討してみたが無理だった、ということはあるか」と質問が出ると、市側の返答は「これといった得策はなかった」。改修費がいくらまでなら存続できるかとの問いに西村康正・教育部長は「具体的に全く検討していない」と答えた。
 建て替えを含め存続の可能性を尋ねる質問に対し、市が厳しい状況を繰り返し説明するやりとりは2時間に及んだ。参加した市内の男性は「廃止に納得して、という押し付けにしか受け取れない。計画は分かるが、もう少し市民の声を聞いて検討し直すことがなければ無意味だ」といら立った様子で話した。
 市は当初、昨年度末で穂高プールを廃止、長峰荘を譲渡か廃止する方針だった。地域住民の根強い存続要望を受けて結論を1年先送りし、その間、市民と対話を重ねて検討するとして5月下旬に説明会に入った。
 長峰荘に関する説明会でも、設備の老朽や厳しい経営状況が説明されるばかりで、参加者から「譲渡を考えているように見えない」と不満が聞かれた。こうした中、市議からは「話し合いの土台をつくる姿勢が見えない」として対話の工夫を求める声が出ている。
 両施設の市民説明会は1日に三郷公民館、4日に堀金公民館で、5日は穂高プールのみの説明会が明科公民館で開かれる。いずれも午後7時からで、託児がある。

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