連載・特集

2018.6.17 みすず野

 母の日に比べて影が薄い。試みに小紙の過去記事を「父の日」で検索すると年間20~30件が引っかかった。投稿や文芸欄も含まれ、記事はわずかだ。ちなみに「母の日」は50件を超え、商魂の力の入れ具合も「母」が「父」を上回る◆発祥の米国で同時期に提唱されたものの「父」が記念日になったのは「母」の半世紀も後だとか。「父」は1980年代ころデパート商戦に取り入れられ、広まった。大正時代から知られ、戦後に定着した「母」より歴史も浸透度も浅い。インターネットで得た知識を孫引きした◆男女共同参画が言われて久しいが、休日に家でごろごろして邪険にされる父親のイメージがなかなか拭い切れない。小紙安曇野版に「市の男性職員が育児休業を昨年1人、今年もう1人」とあった。こんなやりとりが記事にならなくなれば「慈母」と「厳父」の差も縮まるだろう◆アニメ「サザエさん」で子供たちは碁の相手をしたり、夕日が眺められる公園へ連れ出したりして波平を喜ばせていた。父親に声を掛ける日にしたい。いない人は心の中で。検索で俳句を拾った。「父の日の鉛筆書きの農日記」―安曇野の父である。