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塩尻に佐渡のトキ飛来 中信には初めて

 国の特別天然記念物・トキ1羽が塩尻市内の水田に飛来しているのが24日、見つかった。環境省佐渡自然保護官事務所(新潟県)によると、平成28年9月に佐渡市の佐渡トキ保護センターで放鳥された5歳の雌とみられる。放鳥トキが中信地方へ飛来するのは初めて。
 24日は早朝から目撃が相次いだ。シラサギより一回り小ぶりで、長いくちばしや赤い頭を動かしながら水田で餌をついばみ、時折大きく翼を広げて羽ばたいていた。市内では23日から目撃され、両日とも確認した広丘原新田の男性会社員(67)は「見慣れぬ鳥と思ったらトキだった。中信に来たという話は聞いたことがないのでびっくり」と驚いていた。  佐渡自然保護官事務所によると、放鳥されたトキには識別番号の足輪がつけられている。24日は環境省中部山岳国立公園管理事務所が足輪を確認したほか、市民らから寄せられた情報を基に同自然保護官事務所が個体を判別した。このトキは3月20日に石川県珠洲市で飛来が確認され、一度佐渡島に戻った後、4月26日に再び同県白山市で確認されていた。  国内産が絶滅したトキは野生復帰を願って20年に佐渡市で放鳥が始まり、本州へは23例の飛来が確認されている。野生下でのトキの総個体数は24日現在、推定281羽(佐渡島279羽、本州2羽)。  予期せぬ珍客に市内は沸き立つが、佐渡自然保護官事務所の担当者は「トキは非常に臆病な鳥。むやみに近づかずできる限り遠くから静かに見守って」と呼び掛けている。