政治・経済

国道143号の青木峠 新トンネル事業始動

 松本地域と上田地域を結ぶ国道143号の青木峠付近の未改良区間(長さ11キロ、松本市四賀地区~筑北村~小県郡青木村)について、県は22日、新トンネルを含むバイパス建設に向けて概略ルート(ルート帯)を地元自治体に示した。二つのトンネルを建設する案で、現道や国道254号・三才山トンネルを経由するより松本市―上田市間で20分近く短縮できる見通しだ。本年度から詳細ルートの決定に向けた地質調査と予備設計に入り、来年度以降の早期事業化を目指す。

 松本市内で同日開かれた国道143号整備促進期成同盟会(会長・菅谷昭松本市長)の総会で明らかにした。
 県は平成29年に有識者でつくる一般国道青木峠トンネル勉強会(委員長・小西純一信州大学名誉教授)を組織し、A案とB案の二つのルート帯を選定した。走行性や安全性など総合的に判断した結果、地滑り地形を回避できる、B案より北側のA案に決定した。本年度から5カ年の県総合計画にも事業着手する道路として盛り込んでいる。総事業費を百数十億円と見込む。
 青木峠付近の未改良区間はカーブが多く、建設から100年以上経過している明通トンネルや、幅が狭くて車両のすれ違いができない会吉トンネルがある。バイパス整備で連続カーブを解消し、4キロ程度でつなぐ。総会で県の臼田敦・建設技監は「大規模な事業であり、地質も複雑なため、調査を慎重に時間をかけて行いたい」と説明した。
 松本地域と上田地域を通年で直接結ぶ国道は143号以外に、有料道路区間がある254号のみで、周辺5市村が国や県に未改良区間の早期解消などを訴えてきた。総会で松本市の菅谷市長は「両地域の連携による防災や医療体制の強化、産業経済の発展のためにも、安心して安全に通行できる道路として全線整備を切に願う」と述べた。