2026.3.17 みすず野
2026/03/17
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夜が明ける時間が早くなり、目覚める頃には小鳥のさえずる声がにぎやかに聞こえる。昨日は高知と岐阜で桜が開花したというニュースが報じられた。桜前線の北上が始まる。小鳥たちもどうやらこの冬を乗り越えたようだ◆スズメは、日本の昔話をみれば、人家近くにいて米を食べる鳥とみなされていることがわかると、動物行動学者の松原始さんはいう(『君たちはなぜ、そんなことしてるのか?』山と渓谷社)。「舌切り雀」ではスズメがのりを食べてしまい、おばあさんに舌を切られる◆あののりは「着物をほどいて洗った後にピンと伸ばすための、洗い張り用のもの」で、海藻から作るふのりと米から作るのりがあるが、おばあさんは「米をついて糊にしている。つまり舌切り雀は米を食べているのである」と◆洗い張りは家庭ではほとんど見られなくなった。米をつぶして作るのりもそう。障子張りなどに母が作っていたのを思い出す。この天然の接着剤は奈良時代から建具や家具の接着剤として用いられていて、強い接着力があり、室町時代には仏像作りにも使われていたそうだ。きょう彼岸入り。スズメの声が聞かれるだろうか。



