2026.3.8 みすず野
2026/03/08
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時節柄、進学や就職で親元を離れ、初めての一人暮らしの準備をしている若者も多いだろう。巣立ち。旅立つ子供、送り出す親とも不安や期待、寂しさが胸の内を行ったり、来たり。親のほうは子供が幼かったころの姿も思い出され、複雑な感情が去来しているに違いない◆筆者の初めての一人暮らしは大学進学で18歳の時だった。引っ越した日の夜、物寂しくなり昼のうちに場所を調べておいた公衆電話まで行った。40年ほど前のことだが、今でも鮮明に覚えている。もちろんスマホがなかった時代。家にいたころは、うっとうしくもあった親との会話も、この時ばかりは多少長くなっても後ろ髪がひかれた◆「希望という名の重い荷物を君は軽々ときっと持ちあげて笑顔見せるだろう」。薬師丸ひろ子さんの古い歌の一節だが、巣立ちの場面に出合うとよく頭の中に流れる。旅立つ若者の姿がうまく表現されていると思う◆一人暮らしを始めてみれば、あらためて分かるありがたみもある。周囲の世話になり生活できていることにもなんとなく気づく。社会勉強を深められる第一歩だ。自分をしっかりと磨きながら歩んでいってほしい。



