2026.1.19 みすず野
2026/01/19
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「骨正月」という言葉を聞いて何とも不穏な雰囲気を感じた。正月と骨の組み合わせが不安をあおる。正月の祝い納めの日とされる1月20日を呼ぶ「二十日正月」を関西から九州方面でいう言葉だと『歳時記』(角川書店)で知った。正月用の魚の残りの骨で料理を作ったことからきているとある◆作家の津村記久子さんは骨正月という言葉について「正月気分をこれまでより延長できるというわけではないのだろうけれども、一月二十日にも、正月の余韻を感じていいという許しを与えられたような気がする」という◆これで最後と正月の残り物を差し出されたら、ちょっと得した気分になるのでは。「けっこういいんじゃないのか骨正月。仕事が終わったら、お茶を淹れて、お正月用に買ったおやつを、しみじみ食べながら少し休んだらどうだろう」と(『まぬけなこよみ』朝日文庫)◆「二十日正月」にちなんだ行事や風習は身近になかった。31日を「みそか正月」と呼んでいて、この日で今年の正月は全て終わり、という習慣はあったが、行事や風習などはない。「骨正月鰤の頭を刻みけり」(野村喜舟)。明日は大寒。1月は長い。



