2026.1.8 みすず野
2026/01/08
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今年はうま年。小紙新年号には馬の話題がいくつも載っていた。長い間人に身近な動物だったから昔のように道ですれ違うようなことはなくなっても、さまざまなつながりがある◆「ぱかぱか」は馬が軽快に走る時の音や様子だと『擬音語・擬態語辞典』(山口仲美編、講談社学術文庫)にある。用例として宮澤賢治の『北守将軍と三人兄弟の医者』の「ぱかぱかと馬を鳴らしてはいって行った」を挙げている◆馬は人を乗せた。人馬一体という言葉もある。それを空想の中で練り上げてゆくと「半人半馬のケンタウロスなどにたどり着くことになる」と仏文学者の奥本大三郎さんは記す(『干支セトラ、etc』岩波新書)。人の上半身と馬の足をそなえる。走りながら弓を射ることができる◆ところがケンタウロスなどいるはずがないと古くから言われているそうだ。根拠は人と馬の寿命の違い。馬は20歳過ぎればよぼよぼだが人は成年に達したばかり。「足腰の弱った青年のケンタウロスでは、颯爽と山野をかけまわるわけにはいかぬのである」と。馬に翼が生えたペガサスも翼を羽ばたかせる筋肉がない。どちらも設計ミスだという。



